間隔尺度のしらべごと
なんか間隔尺度が話題になっていたので、自戒のためにまとめておく。
間隔尺度は、「0 が何もない状態を表さない」。なので、間隔尺度は足し引きの計算は行ってよいが、掛け算、割り算はなぜだめなのか。
よくある気温の例をもとにすると、暖かさははそもそも、摂氏・華氏・絶対温度の 3 つが存在している。ここでは、摂氏と絶対温度の関係(だいたい)を見る。
摂氏 ℃ | 絶対温度 K |
---|---|
-273 | 0 |
-200 | 73 |
-100 | 173 |
-50 | 223 |
0 | 273 |
10 | 283 |
20 | 293 |
30 | 303 |
40 | 313 |
50 | 323 |
表から分かるように、摂氏は、氷が解ける温度に 0 基準を設定しているが、絶対温度では熱がある状態といえる。なので、摂氏は「0 が何もない状態を表さない」、ということにはならない。
例えば、摂氏 10°C を 2 倍 すると、20°C という結果になるが、絶対温度だと 283K → 293K となっており、1.03 倍にしかならない。
気温の例は、暗黙的に絶対温度を理解していることを前提に、摂氏だけで説明されるので、よくわからないことになるんだろうか。 摂氏しか知らない人に対して「20°Cなので10℃の2倍暑いとは言わないですよね?」と説明しても、その人には絶対温度の概念もなければ、絶対温度が摂氏みたい感覚なので、「うむ、よくわからん」ということになるのかな。